住宅ローン減税は「いつ買う・いつ返す」で差が出る
減税だけに目を奪われないこと
住宅ローン減税は大きな制度です。
年末残高×0.7%が最大13年(新築の場合)控除され、実際に家計に効いてきます。
ただし、「いつ買うか」「いつ返すか」というタイミングの設計を誤ると、減税で得られる数十万円を超える損失につながる可能性があります。
なぜ「WHEN」が重要なのか?
価格が5%上がる → 元金+150万円(3,000万→3,150万円)
金利が+0.5% → 総利息が約300万円増加
減税の差額(数十万円)より、購入や返済のタイミングで生じる差の方が大きい。
だからこそ「WHEN」にこそ注意を払う必要があるのです。
住宅ローン減税の基本(おさらい)
- 年末残高×0.7%を最大13年(中古は10年)控除
- ZEHや長期優良住宅など高性能住宅ほど控除枠が大きい
- 追加工事をした場合、追加費用×0.7%×10年分が控除の目安
7つのシナリオ比較(10年)
前提:本体3,000万円(省エネ基準クリア・太陽光なし)、中国電力エリア。
10年間での正味コスト=追加負担 −(光熱費節約+控除上乗せ)。
シナリオ | 内容 | 10年の実質差 |
A | ZEH(太陽光+断熱UP) | +約163万円 |
A+ | A+熱交換換気 | +約218万円 |
B | 高断熱(等級6・トリプル窓) | +約213万円 |
C | ZEH+高効率設備(補助90万) | +約185万円 |
D | 長期優良(子育て・若者なら黒字) | 約▲8万〜+62万円 |
E | トリプル窓+給湯高効率 | +約111万円 |
F | トリプル窓のみ | +約56万円 |
10年だけを見ると、D(対象なら黒字)が有利。
25年スパンで考えると、ZEH系(A/C/A+)はほぼトントン、もしくは小幅プラスに寄せやすい傾向です。
どう進めるべきか?
- WHENを設計する(主役)
・いつ買うか:物価・補助・税制のタイミングを見極める
・いつ返すか:固定金利・繰上げ返済で利息を圧縮 - 減税と補助は“確実に取り切る”
・減税:0.7%×最大13年
・補助:ZEH、ZEH+、長期優良(併用不可あり) - 高性能は“ムダなく”上乗せ
・窓 → 給湯 → 必要に応じて太陽光
・見積もりの重複を排除 - 総額で判断する
・元金+利息 − 減税 − 補助 − 節約効果 + 追加費 − 金利優遇
・これを横並び比較して「最小化」を狙う
- 減税は確実に効くが、意思決定の主役は「WHEN」
- 価格上昇や金利上昇は、減税差額を軽く上回る
- 減税・補助・高性能化は“注意”として押さえ、最後は総額で答えを出す
暮らしの診療所では、減税制度の活用はもちろん、「いつ買う・いつ返すか」を含めた総額設計をサポートしています。
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